空き家と固定資産税~95%が実感する税負担のリアルと対策

空き家を所有する方にとって、維持管理のコスト、特に固定資産税の扱いは大きな悩みの種です。
最近、空き家を所有する男女159人を対象に行われたアンケート調査で、「空き家の固定資産税が負担である」と感じている人が驚異の95.0%に上るというニュースがありました。
👉【空き家の固定資産税は負担?】資金の捻出方法や対策を男女159人にアンケート調査
この結果は、空き家問題が単なる社会問題ではなく、所有者にとって切実な経済的・精神的負担であることを明確に示しています。
空き家の固定資産税が「重圧」となる3つの主要な理由
なぜこれほど多くの空き家所有者が、固定資産税を負担に感じるのでしょうか。調査結果からは、金銭的な負担だけでなく、「納得感の薄さ」がより負担感を高めている実態が浮き彫りになりました。引用元には以下のような内容が紹介されています。
活用していないのに納税
「もう何年も誰も住んでいないし、今後住む予定もない。賃貸にも出せない活用しようがないのに、毎年必ず費用がかかるのは負担でしかない」
維持費の負担
空き家の維持には、固定資産税以外にも費用が発生。「管理する手間もあるし、建物の修理などがあり、固定資産税を払うに見合わない」
金額に対する重税感
実際に支払う税額が大きいケース。「古くて立地も良くない割に税額が高いと感じる」。
負担軽減策:最も選ばれる対策は「売却」
固定資産税の負担を軽減するために、空き家所有者はどのような対策を検討・実施しているのでしょうか。調査結果では、以下の対策が上位を占めました。
- 売却する
- まだ考えてない
- 賃貸に出す
- 自治体に頼る
- 駐車場にする
最も多かったのは、負担の源である不動産を手放す「売却する」でした。これは、空き家を所有し続けることによる金銭的、精神的な負担を根本的に解消する、最も確実な方法だと所有者が判断していることを示しています。
次いで多かったのが「考えられていない」という回答です。これは、空き家をどうすべきかという問題に対して、多くの所有者が対策を講じること自体に困難を感じ、迷っている状況を示唆しています。この状況は、特に相続によって予期せず空き家を所有することになった方々によく見られます。
固定資産税の基本
そもそも固定資産税とは、毎年1月1日時点で土地・建物などの固定資産を所有している人に課される地方税です。税額は「固定資産税評価額(課税標準額)×税率1.4%」で計算されます。
固定資産税評価額は、国土交通省が定める地価公示価格の約70%を目安に市区町村が決定します。つまり、実際の市場価格より低い水準で課税されるしくみになっています。
また、土地と建物はそれぞれ別々に評価・課税される点も押さえておきましょう。空き家問題を考えるうえでは、この「土地」と「建物」の評価が大きく関わってきます。
住宅用地特例(税が安い理由)
現在、住宅が建っている土地には住宅用地特例が適用されており、小規模住宅用地(200㎡以下)は課税標準額が6分の1に軽減されます。200㎡を超える部分は一般住宅用地として扱われ、課税標準額が3分の1に軽減されます。
いずれにしても、空き家であっても建物が残っている限り、この特例が継続して適用されるため、更地より税負担が大幅に抑えられています。
6倍になる条件(特定空家の指定)
市区町村から「特定空家」に指定されると、上記の住宅用地特例が解除され、土地の固定資産税が最大6倍に跳ね上がります。指定の基準は、倒壊の危険・衛生上の問題・景観の阻害など。放置すれば勧告・命令・行政代執行へと進むリスクもあります。
詳しくは「特定空き家とは?指定されるとどうなる?税金・罰則・対策を解説!」をご参照ください。
どちらに転んでも税負担は重くなる
空き家を抱えた所有者が直面する皮肉な現実があります。
そのまま放置して、老朽化が進むと、やがて特定空き家に指定されて住宅用地特例が剥奪、固定資産税は最大6倍に。
建物を解体すれば、特例の適用対象がなくなるため、即座に6倍の税額が確定します。
つまり「放置しても6倍、解体しても6倍」という、どちらを選んでも増税になる構造に追い込まれるのです。
この状況を打開するには、売却・賃貸・活用といった選択肢を検討し、早い段階で空き家状態を解消しなければなりません。
都市部における税制見直しの動き
近年、特に都市部では住宅価格が高騰し、深刻な問題となっています。この問題に対処するため、利用されていない空き家や空室を市場に戻し、供給を増やす政策が重要視されるようになりました。
専門家からは、空き家や空室の流動性を上げるため、住宅用地の固定資産税の軽減特例措置そのものの見直しや、居住目的以外の住宅保有に課税する「空き家税」や「空室税」の導入が具体策として検討すべきであるとの見解が示されています。
例えば、京都市では2030年度から、市街化区域の空き家に対する課税を予定しており、神戸市では都心部のタワーマンションの空室への課税を検討しています。これらの動きは、空き家の利活用促進と、結果的に住宅価格を押し下げる効果が期待されています。
負担を解消し、空き家を活用する道
空き家の固定資産税の負担は、多くの所有者にとって共通の悩みであり、その原因は「使っていないのに税金がかかる」という納得感の薄さにあります。
負担を解消するためには、「売却」によって所有そのものを手放すか、「賃貸」や「駐車場」として活用し、収益を生み出して負担を相殺するかの二択が現実的です。
特に、老朽化が進み、維持費が高くつく空き家を所有している方は、将来的に「特定空き家」に指定されて特例が解除されるリスクや、都市部で進む新たな空き家課税の動向を考慮に入れ、早急に売却や専門的な利活用を検討することをお勧めします。
まずは、空き家や解体、任意売却などに特化した専門サイトや専門業者に相談し、ご自身の空き家の価値と最適な出口戦略を確認することが、負担軽減への第一歩となります。岡山であれば日本クレストがお役に立てるかもしれません。お気軽にご相談ください。
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